中国IP(コンテンツ)戦略の最前線 Vol.1

訪問先:SMG 上海欢聚一堂文化传媒有限公司

※左から上海欢聚一堂文化传媒有限公司 副総経理 周氏、総経理 陳氏、ENJOY JAPAN 執行役員 中山隆央、ENJOY JAPAN 代表取締役 瞿史偉

SMG 上海欢聚一堂文化传媒有限公司:上海メディアグループの中の一つの国有企業です。上海でのイベントや演劇に関わる事業を主に展開しております。中国だけの舞台劇ではなく、日本をはじめ、韓国、アメリカ、ヨーロッパなどの世界各国の演劇を手掛けております。我々も、2017年12月に日本声優のファンミーティングを共同で開催いたしました。

日本と中国のコンテンツ連携について

中山:日本はやっと、世界に目を向け始めたと思います。日本と中国は物理的には近い国ですが、精神面ではまだまだ近くないというか…、非常に難しい国だと多くの人達が感じているのではと思っています。

周副総経理:そうですね。日本は素晴らしいコンテンツを持っています。我々はもっとそういった企業と連携し、「中国の良いモノを日本のみなさんに」「日本の良いモノを中国に」と思っています。

陳総経理:なぜ、日本の企業は中国との取引を難しいと考えるのですか?

瞿総経理:日本の企業の多くは中国に対する先入観が非常に強いのだと思います。騙されるのではないかとか。話が急に変わるのではないのか。とかですね。

中山:ただ、日本も変わってきたと思います。今までは国内のマーケットをメインに考えればよかった時代から、日本だけではマーケットの成長を見込めない。ということを肌で感じてきていると思います。だからこそ、中国側のパートナーとなり、日本との連携をしていくことでより良いシナジーが生まれるのではと考えております。

周副総経理:2018年は、日中平和友好条約締結から40周年という記念すべき年でもあります。日本の舞台演出は非常に緻密で演者の魅力も素晴らしいですが、日本の演劇の機材は少し古いですよね。そこが日本と中国で難しいのですが。

瞿総経理:そういった面で言えば、機材などの面では、中国の方が最新設備が多いですね。人工知能の研究や自動運転技術などの面では日本よりも技術研究は進んでいますね。

周副総経理:IPの分野については、中国は少しずつ日本に似てきていると思います。声優ファンの方も日本人と同じようにお花を送ったり、プレゼントをしたり、まさに日本の文化そのものですね。特に若い世代は、日本との距離を感じるどころか、近い国という印象があります。上海にいる多くの若い子(特に、IPに興味のある女の子)は、日本語を勉強して、ちゃんと理解していますよ。

日中ビジネスの今後について

中山:今後、日本と中国のビジネスはどういったものが可能性がありますか?

周副総経理:そうですね。私は、やはり、IPビジネスだと思っています。もうすでに交流はありますが、有形資産(日本製の商品)から無形資産(コンテンツ・ゲーム・アニメ)の方が日中の国を越えやすいのではないかと思います。ただ、ゲームについては法律的な問題があるので、簡単には日中の連携は難しいでしょう。

瞿総経理:ただ、アニメなども日本からの導入に様々な制限がかかってきていますね。つまり、中国企業も自らの力をつけて、単純に何かを輸入して、その力に頼るのではなく、しっかりと学び、自ら開発できる力を身に着けていくべきだという中国政府の方針もあると思います。

中山:日本もいつまでもIP分野におけるトップリーダーだと思っていたらダメですね。

周副総経理:確かに、日本は、今まではアジアの中では様々な面におけるパイオニアではあったと思いますが、多くの分野でトップリーダーではなくなってきたと思います。日本が思っている以上にも早いスピードで世界は進化していると思います。

中山:我々、日本人も若い世代は、世界と日本の差がどんどん詰められてきていることは感じています。日本の有力企業の経営が非常に厳しい状況になったり、大企業では、新しい分野に率先してチャレンジをしていく環境になく、本当に優秀な人たちは最初から、海外でビジネスをしたり、起業したりしていますしね。我々の会社も小さな会社でありますが、日本と中国の架け橋となるという大きなビジョンをもって、仕事に取り組んでいます。ぜひ、今年も日中の架け橋になるお仕事を一緒にしていきましょう。

全員:是的!(そうですね。)