中国本土の最南端にある九州ほどの大きさの島である海南島。
ハワイと同じ緯度に位置するため「東洋のハワイ」と称されるこのリゾート地が、中国政府による様々な制度改革によって政治的にもビジネス的にも世界から大きく注目を集め始めています。
特に免税制度改革は、中国市場を狙う日本企業にとっては大きなビジネスチャンスとなるため、このコラムでは免税制度などを中心に解説いたします。

海南島の離島免税制度について

2020年7月1日、中国政府から海南島(海南省)における離島免税の新政策「海南自由貿易港建設総体方案」が発表、施行されました。
それまでの政策と比較すると、1人当たりの免税割当額が年間3万元から10万元(約170万円)と大幅に増額され、離島免税商品の種類も酒類などが追加となり38種類から45種類へと増えました。
さらに、オンラインでも免税購入が可能で、離島後180日以内なら免税で購入が出来るなどの制度改正が行われました。

これらの新しい政策は中国国内で大きく注目を集めることとなり海南島の免税市場を強く刺激し、世界的なパンデミックの渦中で海外旅行に行けないことも追い風となって多くの人が島へ訪れるようになりました。
SNS上でも「海南島の免税店に行列が出来ている」「店舗に入るのに45分以上も待たされる」など、このような投稿が多くされるなど活況な様子がうかがえます。

海口美蘭国際空港

海口美蘭国際空港内の免税商品受け取り所(当社スタッフ撮影)

2020年9月8日に海口税関が発表したデータによると、新政策の実施から今まで、わずか2か月で海南島離島免税の買い物金額が55億元になり、前年比でなんと221.9%も増加しました。その中で一番売れているのは化粧品で、第2位が時計、第3位が宝飾品です。2ヶ月で化粧品の購入額は27.7億元に達し、全体の49.6%を占め、時計の購入金額は6億7,000万元で、12%を占め、宝飾品の購入額は6億6,000万元で、11.9%を占めました。 上位3位の購入額は全体の73.5%を占めました。

また、海口税関によると、2020年6月から8月にかけて、「海南自由贸易港建设总体方案(海南自由貿易港建設の全体計画)」が発表されて以来、海南島の越境ECの保税輸入申告リストが6月で9.1万件、7月で6.7万件、8月で8.6万件に達し、全体の50.5%を占めました。この発表以来、多くの海外企業が参入する意向を示しており、将来的には、海南島越境ECを通じて消費者がより多くの商品を選ぶことが出来ると予測されています。
海南島越境ECの発展を促進するために、海口税関は「先入区、后检测(商品を先に受け入れ、後で検査する)」等の対策を実施し、海外企業のサプライチェーンに柔軟に対応できるようにしています。さらに、中国で毎年行われている618等のECセール祭りでは、7日間×24時間体制の通関サービスを提供する予定です。

今後は中国の各地で同様の施策が展開される可能性がありますが、「免税でのショッピング」だけのために消費者を集めるのはハードルが高いと予測できるため、海南島のような観光地での開拓になると予測されています。

海南島を第2の香港・マカオに?

中国政府は、2025年までに海南島を中国本土のシステムとは切り離し、香港と同様のシステムにする計画です。関税を撤廃し、金融や医療などの外国資本の積極的な受け入れをし、外国人が駐留しやすいように本土ではGWF(グレートファイアウォール)で規制しているgoogleなどのWEBサービスも開放をする予定です。

さらにまだどこまで実現可能かは全く分かりませんが、間もなくカジノも認められることになり、香港とマカオを合わせたような島になる計画も進んでいるそうです。
近々ある競技が解禁になるようで、その競技が本当に解禁になれば、一気にカジノ計画が進んでいくことになると思われます。

日本を含めた海外旅行に行けない間、しばらく海南島のブームが続くでしょう。中国政府としては自国民が国外で大きなお金を使うよりも、自国内で使ってほしいと考えています。インバウンドの回復を期待している日本企業は待っているだけでなく、攻めの思考も持つべきだと私達は考えております。当社を通じて海南島免税店に出店or出品ができるプランもございますので、海南島進出をご検討の企業様はお気軽に是非お問い合わせ下さい。化粧品や日用品、家電などの電化製品、キッチン用品、アパレルなどを求めております。さらにまだ決定事項ではございませんが、OTC医薬品の販売も認められることになりそうです。

海南島居住者向けの免税店(島内免税店)について

海南島の免税店には大きく分けて2種類あります。
一つは、皆さんが免税店と言われてパッと想像をするような、海南島を訪れる観光客向けの免税店。
もう一つは、今後次々にオープンしていく予定の海南島居住者である944万人向けの免税店です。

海南島は、今のように「買い物の島」として注目を集めるまで、良くも悪くも「中国の田舎」の島で、まだまだ貧富の差が大きいのが実情です。
今回の「海南省自由貿易港建設全体方案」によって海南島居住者向けに改正された、年間3万元(約45万円)までの免税金額の買い物ができるような財力がある人たちは、島民944万人のうち、およそ半分の約487万人程度と言われています。

このような状況のため、海南島居住者には、通常の免税店で売っているような高級ブランドの需要はあまりないと考えられており、海南島居住者向けの免税店は、日用品がメインになる予定です。
日用品がメインとなると、「どれだけ多くの商品・ブランドの種類が売られているのか」がお店の魅力の1つとなります。
中国政府から認証を受けた免税店同士で、どの店が魅力的な商品を揃えられるのかといった競争も起きるので、日本の日用品メーカーにも大きなチャンスがあると言えるでしょう。

まとめ

中国政府が立てた2025年までの計画の進捗は紆余曲折があると思われます。進出した企業にも大きな混乱が起きる可能性も高いと思いますが、そういった混乱期があるからこそ先に参入した企業が大きな利益を手にすることが出来ます。もちろん逆になることもありえますね。
海南島での販売にご興味がおありでしたら、まずはお気軽にお問い合わせください。下記のページで免税店情報などを紹介しております。


■問い合わせ窓口
海南島プロジェクトチーム:目代(もくだい)、中山、瀧澤
03-6380-1930までお電話をいただくか、お問い合わせフォームより「海南島資料希望」とご連絡ください。


youtubeでも解説

海南島の免税制度などについて、当社公式youtubeでも紹介をしています。
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