中国で最も人気のコミュニティ「小紅書」がルール変更?! 「小紅書」の現状と未来の動向を分析

2019年5月10日、「小紅書(RED)」が発表した「ブランドパートナープラットフォーム更新説明」では、フォロワー数と月の露出量の基準が厳しくなり、一部の要件に合わないKOLは広告案件を受け取る資格が取り消され、今後広告案件を受けることができなくなった。この影響を受けたKOLたちにとってまさに青天の霹靂。「小紅書」にはブランドパートナーと呼ばれる「小紅書」の認定を受け広告配信をしているKOLが約6,000人、今回の新規定の影響を受けたのはそのうち約2,000人とされる。中国の女性に人気のコミュニティである「小紅書」はなぜルールを変更したのか。背景解説及び現状分析すると同時に、現在の動向についても考えていく。

 

ゲームルールの変更

「小紅書」新版の「ブランドパートナープラットフォーム更新説明」によると、ブランドパートナーの承認条件は、フォロワー≧5,000人、1ヶ月以内のノートの平均的な露出量≧10,000に変更された。これまではフォロワー1,000人以上、1ヶ月内のノートの平均的な露出量は1,000以上だった。公式の決まりに基づき、「小紅書」プラットフォームの審査を経て、「ブランドパートナー」として認定されると、KOL が「小紅書」で広告を受けることが可能となる。今回の変更でハードルが上がることにより多くのKOLが失格となった。さらに重要なのは、運営側を経由せず受注することも不可能になった点だ。

新しい「ブランドパートナー協議」によると、パートナー全員のスタートラインは12点、決まりを守らず1年間累計で6点以上減点されると、パートナーの資格は1ヶ月間停止され露出量も制限される。12点を減点されるとすぐに解約され、1年以内に再びブランドパートナーにはなれない。このうち、「運営側を経由せず広告案件を受注すること」は最も重い処罰の一つに当たり、12点が減点される。

 

「小紅書」への信頼の再構築

「小紅書」の利用者を分析すると、女性ユーザーが70%を占め、投稿内容の半分以上が化粧品、服、ベビー・マタニティ用品。小紅書の内容の形式は「ノート」といい、基本は消費者の観点から、自分が商品に対する感想を詳しく紹介し、まるで友達がいいものを勧めてくれるような感じになる。そのため、「小紅書」のコミュニティの繋がりは強く、ノートの影響力も大きい。

しかし、最近多くのメディアで「小紅書」のノートのいいね、シェア、おすすめ記事まで、いずれも人為的に操作されていると報道されている。元々質の高いコミュニティとして信頼されている小紅書は、信頼の危機に直面している。「小紅書」は、今回「ブランドパートナー」の新しいルールについて、「ブランドパートナーの質を高め、未申告の広告記事やデータの捏造を厳しく処断することで、投稿する際は真実に基づき、価値のあるコンテンツをたくさん作ってもらう方法だ」としている。関係者によると、「小紅書」はKOLから着手する目的は信頼の危機を救う一方で、コミュニティのビジネス化にも力を入れる予定とのこと。商品をPRし、広告を依頼したい立場からすると、発注できるKOLの人数が减り、「小紅書」プラットフォームを介すしか広告を依頼することができないため、コストアップは必然の流れだろう。しかし、長期的に見れば今回の調整によって投稿内容の品質を確保しつつ読者とアクセスが増加し、より良い循環ができるであろう。

ECサイトアナリストの李成東氏によると、「客観的に言えば、一般記事を装った広告記事の投稿は全て小紅書の責任ではないが、一般記事を装った広告記事の投稿はコミュニティが信頼の危機に直面し、ユーザーが流出し、利用者数が成長しにくくなることは事実だ。プラットフォームは本来ユーザーに価値の高いコンテンツを提供するべきである。運営側が小紅書の活躍を保証すると同時に、コンテンツの品質と多様化を確保し、最適なプラットフォームの規則を見直すべきだ。」

 

「小紅書」の動向を覗いてみよう

今年2月、「小紅書」の創業者の毛文超氏と瞿芳氏は社内の公告で、2019年は「小紅書」のユーザーの成長とビジネス化する重要な年だと表明した。ブランドの公式アカウントは、「小紅書」がブランドのために作った公式コミュニティ。ブランドは、このアカウントで投稿し、購買リンクを入れることもできる。

今後は、「ブランドパートナープラットフォーム」というシステムを確立し、「ブランド公式アカウント」(クライアント)、「MCN (Multi Channel Network)」(KOLの仲介だと考えられる)、「KOL」を統合し、ブランド(クライアント)のニーズに応じて適切なMCNが協力し、内容はプラットフォームの審査を経てから、コミュニティで発信することができるようになる。KOLは「小紅書」のブランドパートナーになった上でプラットフォームを経由し広告案件を受け取り、「小紅書」はその間で費用を取ることによって利益を得るようになる。

 

「小紅書」のコミュニティは中国国内で唯一であり、価値と潜在力は非常に大きいプラットフォームだが、膨大なアクセス数をビジネス化するシステムはまだ完成されているとは言えない。投稿内容の質と広告のバランスをどううまくとるかは、「小紅書」の将来に直面する課題だ。

 


參考資料:
https://www.growthhk.cn/xiaohongshu/20696.html
https://www.jiemian.com/article/3120587.html

 

※Chu chiawen
台湾出身。日本で留学、中国大陸・台湾で仕事を経て、現在は日本でライター・インバウンド事業・翻訳の仕事を携わっています。このコラムは日本インバウンド市場の中で中華圏におけるお役立ち情報などをお届けします。