コロナ禍以降、日本を訪れるアメリカ人観光客の数は順調に回復し、2024年には270万人を超え台湾に次ぐ第4位となっています。特に欧米豪市場の観光客は一人当たりの消費額が高く、滞在期間も長いことから観光業や小売業にとって非常に魅力的なターゲットです。

中でもアメリカ人は、文化体験やショッピングに強い関心を持ち、日本独自の製品やサービスに高い価値を見出しています。今後、インバウンド市場の競争が激化する中で、アメリカ人観光客へのPR施策は差別化と収益最大化のカギとなります。

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アメリカ人観光客の特徴と購買傾向

アメリカ人観光客を攻略するには、彼らの「ゆとりある旅行スタイル」と「高い消費意欲」を理解することが第一歩です。

滞在期間が長い

出典:https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001884192.pdf

アメリカの観光客は、平均滞在日数が12.1日と、アジア諸国に比べて日本への滞在期間が長いのが特徴です。滞在期間が長いため、特に初来日の方はゴールデンルートと呼ばれる東京-大阪間を中心に、一度の旅行で複数の都市を周遊する傾向が高くあります。

初めての来日者が多いが、リピーターもいる

2024年の訪日者の中で、60.1%が初来日で、リピーターが約40%でした。

初めての来日者はゴールデンルートを巡ることがほとんどですが、

リピーターとなっている来日者はすでに訪日旅行への満足度が高く、より行動範囲が広がることで地方も含め、収益の増加へとつながります。

1人あたりの消費単価が高い

参考:https://www.jnto.go.jp/

滞在期間が長いアメリカ人観光客は、旅行中の消費額もアジア諸国に比べて高い傾向にあります。2024年の米国人観光客の平均旅行支出は33.1万円と、中国の27.6万円よりも高くなりました。

アメリカ人観光客の訪日情報収集

アメリカ人観光客は、旅前から情報収集を綿密に行う傾向があり、SNS(Instagram・YouTube・TikTok)や旅行口コミサイト(TripAdvisor、Reddit)を活用して行きたい場所や買いたい物をリサーチします。

また、以下のような購買傾向が見られます

美容・健康・ライフスタイルに関心が高い

日本の高品質な化粧品への購買意欲の他にも、美容サロンでの衛生環境の良さや、施術に対する信用があることなど、日本の「おもてなし」を受けたいと高い人気を集めています。

“Made in Japan”の品質や限定性を重視

化粧品に限らず日本製品は海外で人気を誇り、その品質の高さや機能性は外国人から高く支持されています。

また、日本の製品は独自性があるため、アメリカでは出会えない製品を求めて、多くのアメリカ人が日本にやってきます。

SNS映えする商品やパッケージに敏感

日本にはアメリカにはない独自の審美眼や、文化があります。

来日することで日本独自の様式美を感じられる物をみつけたり、日本で流行っているキャラクターデザインの商品を手に入れることができます。

英語対応・免税・キャッシュレスが重視される

日本では英語対応、免税、キャッシュレスの3つに関して都心部では世界水準に近づいているものの、浸透している国に比べやや遅れが目立ちます。業種に限らず対応を進めることで、より来日客の満足度を上げることができます。

主要国におけるキャッシュレス決済比率

出典:https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/roadmap2024.pdf

効果的なPR戦略5選(実例付き)

アメリカ人観光客の動線に合わせたデジタル施策と、ストレスのない店頭環境の構築が成功のポイントです。

1. SNS広告(Meta)で旅行前のターゲットに訴求

InstagramやFacebookを使い、アメリカ在住の「日本旅行に関心のある層」や、OTAなどの情報を活用して訪日確定者へ広告を配信します。旅行前の段階で「訪れたい店舗」「買いたい商品」を印象づけることが可能です。

事例:都内百貨店が免税+5%オフキャンペーンをInstagramで訴求し、実店舗での来店率が20%増加。

2. YouTube・TikTokのインフルエンサー活用

アメリカ人フォロワーを持つYouTuberやTikTokerと提携し、「日本で買うべきモノ」「日本で行くべき買い物スポット」などの企画で紹介してもらうことで、滞在中の購買行動に直結します。

事例:アメリカ人YouTuberがドラッグストアでの購入体験を紹介した動画が100万回再生され、翌月の売上が前年比150%に。

【広告クリエイティブ例】

  • YouTube動画タイトル例:
    • “Top 10 Japanese Beauty Products You Must Buy in Tokyo!”
    • “Shopping at a Japanese Department Store – Hidden Gems You Didn’t Know”
  • テロップ・サムネイル:
    • BEFORE/AFTER ビジュアル
    • 現地価格 vs 海外価格比較

3. 英語対応の店頭POP・プロモーションツール整備

観光客は来店時に日本語がわからないという不安を感じやすいです。英語POPや商品紹介カードを設置することで、購買率・滞在時間が向上します。

事例:英語対応したディスプレイを導入したドラッグストアで、外国人のレシート単価が約30%上昇。

【広告ツール例】

  • 英語POP文例:
    • “Customer Favorite in the U.S.! #1 Whitening Serum in Japan”
    • “Limited to Japan – Not Available Online Overseas”
  • スマホ用クーポンQR:“Scan to Get 5% OFF + Tax-Free!”

4. Google広告(デマンドジェネレーション、P-MAX)で幅広い接点を獲得

YouTube・Gmail・検索・GDNなどGoogle全体に広告配信できるキャンペーンを活用することで、旅行直前〜滞在中の接点が生まれます。Meta広告との併用が効果的です。

5. 旅行口コミサイト(TripAdvisor)やGoogle Mapでの評価対策

旅行者は事前に口コミ評価をチェックするため、英語レビューや写真を整備するだけでも来店確率が上がります。

事例:店舗名を英語で登録し、口コミへの返信を強化したことで検索順位とクリック率が向上。

【施策例】

  • 英語での返信テンプレート整備
  • 写真:免税カウンターや英語POPのある売場の風景
  • 回答例:「Thank you for shopping with us! We’re happy you enjoyed your experience in Tokyo.

アメリカ人観光客向けPRの成功事例

実際に成果を上げている企業は、「英語での発信」と「ターゲット特化型の体験提供」を共通して行っています。

  • 某百貨店
    英語特設LP+SNS広告で、アメリカ人観光客の来店比率が前年比1.7倍に
  • 某化粧品メーカー
    英語インフルエンサー活用で米国人の指名買い商品が複数誕生
  • 某観光施設
    英語館内マップを設置し、満足度が口コミに反映 → Googleレビュー★4.8に

参考事例

まとめ|今すぐ始めるべきアメリカ人向けPRとは?

アメリカ人観光客は、高い消費意欲と情報感度を持つ優良ターゲットです。SNS広告やインフルエンサー、英語対応の販促施策を効果的に組み合わせることで、確実な来店・購買につながります。

まずは、自社の商品や店舗の魅力を「英語でどう見せるか」「どう検索されるか」を見直し、旅行前・滞在中の両方で接点を持てる戦略を構築していきましょう。

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この記事を書いた人

目代 有史郎(Mokudai-Yushiro)

目代 有史郎(Mokudai Yushiro)

早稲田大学在学中に、HP制作会社や広告会社を創業。その後、ENJOYJAPANの立ち上げに参画。 「インバウンド」という言葉がまだ使われていない時期から中国人観光客向けの プロモーション事業を開始し、紙媒体からデジタル化への移行を経験。 メーカーや小売、代理店など幅広いクライアントを担当し、小売りクライアントの 月額免税売上数十億円の達成をサポートするなど、「売上に直結する提案」を得意とする。

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