5月15日まで「拼多多(ピンドウドウ)」は2週間連続で株価が上昇し、時価総額718億ドルのJDを抜いて、時価総額737億ドルの成績で中国ECプラットフォーム業界の第2位となりました。
「拼多多(pinduoduo)」は2015年に創立し、わずか5年間で飛躍的に成長を遂げていたのですが、その反面、「低品質」や「偽物」の印象も消費者に与えていました。
「拼多多」の特徴はユーザー間での共同購入により安く商品を購入できることで、若者をターゲットとして想定をしていました。しかし当初は「拼多多」を利用するメインユーザー層は、お得に買い物がしたいという年配のユーザーが多いという状況でした。では、「拼多多」はなぜJDを抜き、中国ECプラットフォームの二番手に躍り出ることが出来たのか?
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5年足らずでJDを抜いた拼多多の戦略
「拼多多」が実施した戦略は、「田舎を囲む(三、四線都市狙い)」方法でした。
まずは、「安く買い物ができる」というポイントを大々的に宣伝し、知名度UPを狙いました。
それから徐々に消費額を上げていき、中国の一、二線都市へ市場を拡大させ、創立からわずか3年で、「拼多多」はアメリカナスダック市場にて上場を果たしました。
「拼多多」が中国の三、四線都市で天下を取っている際、「タオバオ」と「JD」は三、四線都市の重要性に気づき、2018年に両社は三、四線都市を狙い始めたのです。中国の三、四線都市の人口は非常に多いのですが、消費総額は一、二線都市に比べてまだ少ないです。
そんな中、「タオバオ」と「JD」が三、四線都市に重点を置いたタイミングを狙い、「拼多多」は逆に一、二線都市に進出しました。
「拼多多」は元々「低品質」や「偽物」のレッテル貼りされたイメージを払拭するために、また、一、二線都市の消費者を獲得するため莫大な予算を掛けました。今年の2月、「拼多多」は「仕事復帰ショッピング」というイベントを開催し、100億元の予算を拠出しました。iPhone、ブランドコスメ、ダイソン等、若者が好む高価なブランド品が安く変えることを宣伝し、新規顧客の開拓に力を入れたのです。
また、4月に、「拼多多」は「国美電器(Gome)」とパートナーシップを結び、国美電器の商品は全て、「拼多多」で買えるようになりました。さらに5月のゴールデンウイークの際に、「拼多多」は自動車の販売をスタートし、25億元の補助金を出して、キャデラックを50%オフで販売しました。これらのイベントのおかげで、「拼多多」はハイエンド消費市場の獲得ができたのです。「低品質」のレッテルが貼られていても、結局商品が安ければ消費者は流れてきます。
しかし、新参の「拼多多」は海外提携先や投資先が少なく、「アリババ」と「JD」のように全世界にて販売は出来ていません。そんな中、「拼多多」は海外戦略として昨年4月に越境ECの“全球購”(グローバルショッピング)プラットフォームを立ち上げました。11月に開催された上海の第2回中国輸入博覧会において、全球購の目標を3兆円と発表し、「アマゾン」と期間限定提携を結び、任天堂やDoveなどの人気ブランドの販売が可能になりました。
「拼多多」は現在、米国、英国、ドイツ、日本に拠点を置き、毎月100%の高い伸びを見せています。総ユーザー数が「JD」を抜いて、5.36億人も抱えるまでに成長をした「拼多多」ですが、さらなる拡大のために越境ECに力を入れ、3年間で出店企業を50万社を目標にしています。まだ日本企業の出店は少なく、先行者メリットが狙える良いタイミングだと思われます。当社では出店サポートを行っておりますので、ご興味があれば是非ご連絡下さい。
※拼多多出店サービス:https://enjoy-japan.jp/service/lp-pinduoduo
※拼多多全球購公式サイト:https://ims.pinduoduo.com/overSea
■ENJOY JAPAN公式YouTube
今、中国で最も勢いがあるECプラットフォーム「拼多多」を詳しく解説!
また、当社公式youtubeでも紹介をしています。こちらも合わせてご覧ください。
この記事を書いた人
変化の早い中国のマーケティング情報を、「早く」「わかりやすく」をモットーに弊社メンバーや専門家などのチームで記事を執筆しています。