様々なSNS(ソーシャルメディア)の発展に伴い、SNS上で影響力の高いインフルエンサー(KOL、KOC)を活用したマーケティング方法は、コンバージョン率やブランド認知を効率的に高めることが出来るとして、一般的なプロモーション方法となりました。今回は、KOL、KOCと呼ばれているインフルエンサーについて違いやそれぞれのマーケティング活用方法をご紹介します。
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特徴の大きな違いはファンの数
KOLやKOCは中国で「網紅(ワンホン)」と呼ばれています。両者の共通点はインターネットを通じて情報拡散することであり、異なる点としては両者の立ち位置が違うところです。
KOCのファンの数はKOLより少なく、起用する際に発生する費用もKOLより安いKOCのファンの数はKOLより少なく、起用する際に発生する費用もKOLより安い
のが特徴です。
KOLの特徴
KOLは、Key Opinion Leaderの略で、リーダーのような存在であり、より正確な製品情報を持ち、ファンに受け入れられ、信頼され、ファンの購買行動に大きな影響を与える人々のことを指します。
KOCの特徴
KOCは、Key Opinion Consumerの略で、フォロワー数はKOLのように多くはないものの、一般的に周囲の友達やファンに影響を与え、消費者行動を生み出すことができる人々のことを指します。
KOLとKOCのSNS別活用方法
インフルエンサーマーケティングは一般的にSNSプラットフォームで行うのがベストです。
SNSの特徴によって、KOLとKOCの使い分けも必要になってきます。
小紅書(RED)の場合
小紅書は消費者体験を重視するSNSプラットフォームであり、一般消費者との距離が近いKOCの起用は重要です。
こういった口コミは、「種草」と呼ばれており、いわゆる購入につなげるための種まきといった意味で小紅書が定義をしています。
小紅書でのフォロワー数のレベル分けは下記と言われています。
- トップKOL:フォロワー数が50万人以上
- 中間KOL:フォロワー数が5~50万人
- 一般KOL:フォロワー数が1~5万人
- KOC:フォロワー数1万人以下
また、インフルエンサーのフォロワー数とエンゲージメント数の比率も重視されるポイントで、「いいね数」と「お気に入り数」も小紅書のインフルエンサーの品質を測定するための重要な尺度になっています。
フォロワー数が1万人以下のKOCと、フォロワー数が5万人のKOLの投稿を比較する調査を行った際に、KOLのフォロワー数がKOCの5倍以上にも関わらず、PV数がKOCの2倍しかないという結果になりました。
起用する費用に関しては、KOCの価格はKOLの4分の1です。
従って現時点では、
小紅書でインフルエンサーマーケティングを実施する場合は、フォロワー数が1万人以下の「優良KOC」を多数起用しつつ、トップKOLを数名起用できると高い効果が見込める。
と言えるでしょう。
抖音(Douyin)の場合
TikTokの本家中国版の抖音(Douyin)は小紅書と違い、話題の動画や各ユーザーにリコメンドされた動画が、アルゴリズムによって自動的に表示されるシステムになっています。
この場合、KOLとKOCの併用が一番有力な手法になってきます。
まずKOLを使って話題を喚起させ、その後KOCを使って「真似」させることでブランド認知度が一気に広がります。
どのSNSプラットフォームにも言えることですが、KOLとKOCの併用は中国で主流なやり方になっています。
KOLは膨大なフォロワー数があり、多くの人にリーチすることが出来ますが、ただ単にKOLだけを使うと費用がかかりすぎる点がある上、必ず購買行動に繋がる保証もありません。
しかし、KOCを併用することで、ブランドに関する記事や動画が履歴としてプラットフォームに残り、消費者に「流行」と感じさせることが出来ます。憧れの人(KOL)が使っている物が周囲の一般人(KOC)も使っている、かつ効果良さそうと思わせることが出来たら購買行動に繋がる可能性も大きくなります。
抖音(Douyin)において、フォロワー数による定義は下記と言われています。
- トップKOL:フォロワー数が500万人以上
- 中間KOL:フォロワー数が100~500万人
- 一般KOL:フォロワー数が10~100万人
- KOC:10万以下
このようにプラットフォームによりKOLとKOCを上手く分けて使うことが重要です。
この記事を書いた人
変化の早い中国のマーケティング情報を、「早く」「わかりやすく」をモットーに弊社メンバーや専門家などのチームで記事を執筆しています。