日台間の渡航ができなくなったこの約2年間、日本で「台湾ロス」の言葉が生まれたように、台湾でも多くの人々が日本へ旅行できる日を待ちわびています。コロナ前は日本旅行ブームだった台湾、台湾人の日本への渡航が実現した際には日本旅行バブルが訪れるとの見方もあり、早めの対策が必要とされます。

本記事では、コロナ前の訪日台湾人観光客市場と共に今後の傾向を紹介、将来につながるより良いPR方法をまとめています。

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訪日台湾人観光客の市場

引用元:日本政府観光局(JNTO)|年別訪日外客数の推移
引用元:日本政府観光局(JNTO)|年別訪日外客数の推移

経済産業省によると2019年の訪日外国人数は3,188万人(世界の訪問者数のランクでは第11位)。外国人観光客の消費額は4兆8千億円にのぼり、日本経済に大きく貢献する産業となっておりました。なお、生産波及効果は7兆8千億円、そのうちの約30%が飲食・宿泊サービスの業種となります。

コロナウィルスにより各国が入国制限をしたことでインバウンドに携わるすべての業界に大きなダメージを与えましたが、日本政府は6月10日から外国人観光客の受け入れを再開しました。回復に向けての一歩を踏み出したといえます。日本政策投資銀行と日本交通公社が共同でアジア居住者、欧米豪居住者を対象にした2021年の調査では、日本はコロナ収束後に訪れたい国の第1位に選ばれました。

特にアジア居住者対象のランキングでは2位の韓国と20%ほどの差をつけています。円安による影響ももちろん大きな要因と思われますが、東京オリンピックで世界にアピールされた日本の「おもてなし精神」が大いに発揮できた結果といえます。

日本を訪れた台湾人観光客の数

引用元:日本政府観光局(JNTO)|訪日外客数のシェアの比較
引用元:日本政府観光局(JNTO)|訪日外客数のシェアの比較

新型コロナ前の2019年に日本を訪れた台湾人観光客の数は489.1万人。中国、韓国に次ぐ第3位で全体の約15%を占めています。台湾の人口が2340万人ほどなので、リピーターを考えず単純計算すると、人口の約20%が日本を訪れている計算になります。

なお、訪日客数は2018年と比べてまだ増加傾向にありました。日台交流協会が台湾人を対象に調査した対日世論調査では「最も好きな国」として日本が第1位に選ばれています。

調査が実施された2018年、2021年どちらも1位に選ばれており、さらにポイント数も増加している事から台湾人の日本好きがより一層うかがえます。また、来訪回数に関しては2~5回目と答えた人が47.4%と最も多く、リピーターとしてのトータル数は約87%。その中でも20回目以上と答えた人は8.9%もいることがわかっています。(観光庁調査

台湾人にとって日本は非常に親しみやすい国であり、安全面においても評価が高く、安心して旅行に行ける国のひとつとされています。日本の文化や四季折々の景色に憧れを抱いたり、日本を「第二の故郷」と呼んだりする人も多く、台湾人の日本への想いの強さがうかがえます。

日本を訪れた台湾人観光客の年代・性別

引用元:観光庁|訪日外国人の消費動向(2019)
引用元:観光庁|訪日外国人の消費動向(2019)

観光庁による2019年の「訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析」によると、観光目的で来日する台湾人の性別の割合は男性が44%、女性が56%と女性が半数以上となっています。

年齢に関しては男女共々20代から40代の働き盛りが上位3位を占めています。台湾には春節と呼ばれる旧正月の連休や中秋節、端午節などの連休があり、コロナ前は会社の連休を使用し日本を訪れた台湾人が非常に多かったです。

台湾政府の発表によると、2023年の旧正月の連休は1月20日から29日までの10日間と長い休暇になることから、より多くの台湾人が日本を訪れるのではと言われています。

なお、同じ中華圏でも中国と台湾の祝日はすべて同じではありません、それぞれの祝日がわかるカレンダーを用意しておくことをおすすめします。

訪日台湾人観光客の消費動向

日本旅行のリピーターが他の国に比べて圧倒的に多い台湾。コロナ前には「王道の観光コースでは物足りない。」という声も多く出ていましたが、台湾人が日本に来た際に何を購入し、どのエリアを訪問しているのかを調べてみました。

観光・レジャー目的の台湾人観光客の行動

観光局|訪日旅行誘致ハンドブック2022
引用元:観光局|訪日旅行誘致ハンドブック2022

台湾人が日本旅行で訪問した日本の都道府県で最も率が高いのは大阪、東京、千葉の3都府県です。この3県のランクは他の国々でも大体同じですがパーセンテージは低めです。87%というリピーター率の高さを考えると、2度目以降の旅行は他の県を選んでいるであろうことが見てとれます。

特に台湾でも放送されている日本のテレビ番組などの影響で「日本の田舎」に対する憧れが強く、大都市よりも地方を選ぶ傾向の台湾人が増えているようです。

観光庁の調査によると台湾人が日本で体験したことで最も多いのが「日本食を食べる(96.7%)」「ショッピング(88.7%)」「繁華街の街歩き(80.0%)」「自然・景勝地観光(75.2%)」。この4点が他の項目に差をつけてのトップ4でした。

コロナ禍の影響もあり台湾ではキャンプやグランピングなど、自然と触れ合うレジャーが流行っています、今後日本旅行においても日本の自然を思い切り満喫できるような体験型ツアーが人気になる可能性がありそうです。

観光・レジャー目的の台湾人観光客の消費金額

観光庁|訪日外国人の消費動向(2019年)
引用元: 観光庁|訪日外国人の消費動向(2019年)

2019年の訪日台湾人全体の支出額は118.288円。その中でも買い物に払った金額が全体の約35.1%と最も多く、次いで宿泊費(27.7%)、飲食費(22.2%)という順番です。

購入した品目は菓子類が最も多く、1人あたり平均8,470円。医薬品に関しては1人あたり12,890円。旅行に出かける前にネットの口コミなどをチェックして欲しい商品のリストを制作しているようです。菓子類については購入率が78.1%にものぼり、日本の食品がいかに好きかということもわかります。

買い物場所に関してはドラッグストアが1位(86.7%)、次いでコンビニエンスストア(83.3%)スーパーマーケット(66.9%)となります。台湾人の消費税免税手続きの実施率は77.2%と他の国に比べて高め。「いかに日本の商品をお得に買うか」ということが台湾人にとっては重要なポイントとなっていて、クーポンなどがあれば積極的に利用します。

また日本に旅行に行く際に親戚や友達から買い物を頼まれる事も多く、日本旅行解禁後にはずらりと書かれた買い物リストを持った台湾人が日本の店々を訪れる事が予想されます。

台湾人インバウンド集客を成功させるマーケティング方法

引用元: 観光庁|訪日外国人の消費動向(2019)

台湾人旅行客の集客率を上げるには、出発前からの情報発信が欠かせません、ネット社会が定着している台湾ではインターネット使用率が人口の91%と高め。コロナ後もネットを使用したPR活動が最も重要となるのは変わりません。

  • ターゲットへ向けたブログページの開設
  • SNS・動画サイトの自社公式アカウントの運用
  • インフルエンサーの起用
  • 台湾の訪日メディアを活用

これらを使用したマーケティング方法が今後のキーポイントとなります。観光庁による2019年の旅行情報ランキングでは個人のブログ、SNS、YouTubeが旅行前の情報収集したサイトの上位に上がっています。

ターゲットへ向けたブログページの開設

台湾人をターゲットにしたブログを開設するなら使用者数の多いブログサイトを選ぶ事が必須条件です。

台湾で最も人気のサイトが痞客邦(PIXNET)。2003年に設立されたブログサイトで、2019年には1ヶ月の閲覧回数が合計1億617万回にもなりました。多く台湾人が購入したい商品や次の旅行先を決めるきっかけになっています。

しかしながら最近若干勢いが弱まっている傾向もあり、2020年には訪問者の多いウェブサイトランキングにて第6位にランクインしていましたが、2022年5月の最新ランキングでは15位にランクを落としています。その理由としてあげられるのが「活字を追うのが面倒に感じる人が増えてきていること」や「画像中心のInstagramや映像を楽しむYouTubeに押され気味である。」という点があげられます。

また、旅行に関するサイトやブログが増えすぎた現在、閲覧数を増やす事はそう簡単ではなくなりました。有名ブロガーを起用したり、ブログ制作のプロに依頼したりすることもおすすめです。

SNS・動画サイトの自社公式アカウントの運用

台湾で最も使用されているSNS(LINEを除く)はFacebook(90.8%)、Instagram(70.6%)、Messenger(68.5%)TikTok(35.2%)です。
動画サイトはYouTubeの利用が圧倒的で、ユーザー数は2010万人と、人口の85%近くが利用しています。

友人や親戚とのやり取り、暇つぶし、口コミチェック、調べ事、ニュースの閲覧などの目的で使用されていて台湾人の生活の中で欠かせないものになっています。特にグルメ系のSNSはテレビチャンネルのSNSの次にフォロワー数が多く、台湾人のグルメへの関心の強さがうかがえます。SNSでのPRに関しては、使用者が非常に多いことから競争率が激しいことも大事なポイント、複数のSNS、または別の媒体を使用し相互に宣伝を図るのがおすすめ。

また台湾ではLINEの使用率も(95.7%)と非常に高いことから、LINEを使用したプロモーションや広告を出すこともひとつの方法です。

動画サイトに関してはYou Tubeの使用者がダントツ1位。ユーザー数は2010万人と、人口の85%近くが利用しています。情報収集にも利用されており、日本旅行のコンテンツも人気なので、YouTubeの活用は外せないところです。

インフルエンサーの起用

先にお伝えしたようにSNSは競争率が非常に高く、フォロワーや閲覧数の多いサイトをプロに頼らずに作るのには非常に時間と労力がかかります。そのため、台湾では「網紅(ワンホン)」と呼ばれるインフルエンサーを起用し、宣伝効果を得ている企業が非常に増えています。

しかしながら台湾でもインフルエンサーによる炎上騒動がたびたび起きており、ある程度の注意が必要です。文化の違いからさまざまな問題が発生するリスクも考えなくてはいけません、起用する前に入念な事前調査をおすすめします。また、日本と比べ台湾は肖像権に対する秩序が欠けている点があります。

SNSは日本からの閲覧も可能なため、台湾人に向けて発信した内容が万が一日本で炎上する可能性もなきにしもあらず、ブランドイメージを守る為にも信用のできるインフルエンサーを選びましょう。

※関連記事:日本旅行チャンネルで人気の台湾人YouTuber
※関連記事:日本旅行ジャンルで人気のブロガー

台湾の訪日メディアを活用

観光局による訪日サイトや旅行会社によるサイトなど、多くの台湾人がさまざまな訪日メディアを閲覧しています。特に政府や企業が運営するサイトには安心感があり、確かな情報を得るためには欠かせないようです。

日本企業が運営しているメディアも多く存在し、以下のようなメディアが見られています。

まとめ

コロナで一度中断を余儀なくされた台湾における「日本旅行ブーム」ですが、その勢いは衰えることなく、台湾人の皆さんは日本に行ける日を今か今かと待ちわび続けています。ぜひ多くの台湾人に彩り豊かな日本の景色、グルメや素晴らしい商品の数々を発信し、何度でも足を運んでもらえるような魅力ある日本をPRしてみてはいかがでしょうか。

当社では、台湾人観光客向けのインバウンドマーケティングの支援を行っております。SNSの運用、インフルエンサーの起用、動画制作、訪日メディアへの掲載など、ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

ENJOY JAPAN 編集部

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