中国市場の中で抖音の存在が大きくなるにつれ、抖音内に自社の公式アカウントを開設したり、さらには抖音内にEC店舗を構えたりする日本企業も徐々に増加しています。それに伴って抖音のアカウント運用や、店舗運用のお問い合わせをいただくことが増えています。

そこで今回は、抖音に自社アカウントを持っている日本企業、もしくは現在アカウント開設を検討している日本企業のために、中国企業の事例などをご紹介しながら、抖音のアカウント運用のコツ、並びに活用方法、アカウントを持つことのメリット、そしてEC店舗である「抖音小店」の運用方法などを解説していきたいと思います。

そもそも抖音とは?抖音のECとは?という方は、まずは以下の記事をご覧ください。

※関連記事:抖音(Douyin/ドウイン)とは?中国版TikTokのビジネス活用の基本を解説
※関連記事:抖音(Douyin)のEC「抖音小店」とは?越境ECにも対応

抖音企業アカウント運用について

抖音企業アカウント運用について

ご存知の通り抖音は「ショート動画」のプラットフォームですので、アカウント運用をスタートさせたら、約15秒〜1分程度のショート動画を投稿していくことが基本になります。

ここで多くの日本企業の皆様が気をつけなければならないのは、「真面目に作り過ぎない」「ちゃんとしすぎない」ということ。

ついつい「ちゃんとしたものを作らなければ」と思って、どうしても固い真面目な作品を作ってしまいがちになりますが、そういった動画は見る側にとっては「つまらない」動画になる可能性が高い上、製作する側にとっても時間がかかり負担が大きいので、あまり良いことがありません。

抖音を見る人は、移動時間の合間やちょっとした休憩の時間、寝る前など本当に「リラックスした、ちょっとした時間」に見ています。そういった時に、「真面目で堅苦しい動画」は見たくないですよね(笑)。

抖音は指一本のワンスワイプで次の動画に切り替えることができるのも大きな特徴で、最初の数秒が面白くなければすぐにスワイプされてしまいます。

さらに抖音のアルゴリズムを考えたときに、視聴時間が短ければ短いほど抖音からの評価が低くなり、せっかく頑張って製作した動画の露出量が減ってしまうと言われています。

以上のようなことを踏まえ、中国企業はどういった投稿をしているのか、具体的にご紹介をしていきたいと思います。

抖音企業公式アカウント運用事例

事例1 アカウント運用について

上記は中国の大手化粧品ブランド「自然堂」のアカウントです。

アカウントTOPに使われているサムネイルの写真に統一感があり、ブランドの世界観がよく伝わりますよね。

日本のInstagramでもよく見られる手法ですが、ブランディングをしっかりと行っていきたい企業にとっては選択肢の一つとして考えるべきでしょう。ところが、サムネイルは「割としっかりと堅く綺麗めに」作られていますが、投稿されている動画を見るとサムネイルのイメージとは全く別の動画となります。

自然堂の抖音企業公式アカウント投稿イメージ
自然堂の抖音企業公式アカウント投稿イメージ

動画はフランクな感じで抖音のユーザー層にしっかりと照準を合わせて作られています。

サムネイルとショート動画に「ギャップがある」ということに対して抵抗感があるあなた!気持ちは分かりますが、「こういうものだ」と思って、理解をしましょう(笑)

事例2 ユーザーとのコミュニケーション

続いて実例の2つ目、

アカウントを運用する上で、「情報発信」以外の大きなメリットとして、「直接ユーザーとコミュニケーションを取ることができる」という点は外せないでしょう。

「ユーザーとコミュニケーションを取るツール」と言えば微信(WeChat)を連想する方も多いのではないかと思いますが、実は抖音でもWeChatと同様にユーザー同士のグループを作成し、コミュニケーションを取ることが可能です。

ユーザーは、公式アカウントのTOP画面からチャットグループにアクセスすることができ、アカウントフォローをして7日以上経過すると、チャットグループに参加をすることができます。

事例2 ユーザーとのコミュニケーション

このチャットの中では、ライブコマースの配信がある際などに、内容の告知、クーポンの説明、開始アラートなどのような形式的な連絡から、フォロワー同士で「最近あの配信者みないけど、元気かな?」「この前のあのダンスめっちゃ好き!」などの雑談が交わされたりしています。

フォロワー同士の交流が盛んになればなるほど、そのグループから離れられなくなりますので、アカウント主である企業側の目線からすると、「何もせずとも、フォロワーを囲い込んでおける」というメリットがあり、囲い込んでおけば先ほど紹介をしたようなライブコマース配信などがある際に、ファンたちに確実に情報を届けることができます。

事例3 EC店舗の開設

抖音小店、抖音ライブコマースイメージ
抖音小店、抖音ライブコマースイメージ

そして実例の3つ目、

抖音にアカウントを開設することの最大のメリットは、EC店舗を開設でき、さらにそこで「ライブコマース」ができるようになる、ということではないでしょうか。

そもそも抖音のアルゴリズムの特徴として、「フォロワーが多いアカウントが必ずしも多く露出される訳ではなく、フォロワーが少ないアカウントの動画でも、見ているユーザーの好みにマッチしていれば露出が増える可能性がある」という特徴があります。

そのため、他のECモールと比べると、中国で無名のブランドでも成功までの時間を短縮できる可能性が高いということも言えるかと思います。

また、抖音のECを語る上で欠かせないワードとして「興味EC(インタレストコマース)」という言葉があります。これは、天猫や京東など大手ECモールに訪れる人たちは、ある程度「これを買おう」という買う物が決まっている状態の人達が多いのに比べ、抖音のECは、ヒマな時やふとしたタイミングでみた抖音の動画で紹介されていた商品を衝動買いに近い形で買う人たちが多い、ということを現した言葉です。

つまり、抖音のECユーザーはブラブラと街を歩いているときに、ふと目について、予定もないのについつい購入してしまう、みたいな感覚ということですね。

この「ついつい買ってしまう」という感覚は、同じく「ついつい衝動買い」をしてしまいがちなライブコマースとの相性がとても良いと言えるでしょう。

抖音小店は、越境ECにも対応しているので日本国内からも出店することができます。抖音のEC「抖音小店」については別のコラムで詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。

関連記事:抖音(Douyin)のEC「抖音小店」とは?越境ECにも対応

なお、日本でも芸能人やインフルエンサーがインスタライブやYouTubeライブを実施した際に「投げ銭」がやり取りされますが、抖音のライブコマースにも同様の機能があり、さらには、芸能人やインフルエンサーではなく、自社の社員などが出演していても、投げ銭のやり取りが発生することがあります。これはカリスマ店員を応援するような感覚でしょうか。

こういったカリスマ店員を育てることができれば、自社商品の売上も伸び、さらにはプラスアルファで投げ銭の収入も見込めますよね。皆様の会社でもこういったカリスマ社員を育ててみてはいかがでしょうか(笑)

まとめ

今回のコラムでは抖音のアカウント運用事例を紹介させていただきました。

企業の公式アカウントだからといってあまり真面目にかたい内容で投稿してもなかなかユーザーには見てもらえません。抖音の特性上、どのような投稿がヒットするかはやってみないと分からないところが多いので、とにかく挑戦して色々とやってみるのが良いでしょう。

当社では、抖音の企業公式アカウントの運用から、EC店舗の出店から運営までのサポートを行っておりますので、是非まずはお気軽に資料請求やお問い合わせをしていただければと思います。

YouTubeでも解説

今回のコラムは動画でも紹介しています。分かりやすく解説しているので是非ご覧ください。


この記事を書いた人
瀧澤-慧

瀧澤慧

一貫して営業畑を歩み、前職の広告代理店でインバウンド事業部を立ち上げ目標売上300%を達成し、その実績を買われ2016年にENJOY JAPANに参画。クライアントはドラッグストアとメーカーが多く、徹底してクライアントの売上向上に尽力してきた結果、一度担当したクライアントは必ずと言っていいほどリピートしていく。